2013年8月1日木曜日

水中カメラ 昨今

都内に暮らしている頃は定期的にダイビングを楽しんでいた。それが海の近くに引っ越して7年、近くにダイビングポイントもあれば、海が目の前にあるのに潜りたいと思わなくなってしまった。この7年間で潜ったのは数本のみ、それも沖縄に仕事に行ったついでくらいで・・・。

昨年、地元漁師さんから「漁をみせてあげる」と素潜りではなくタンクを使って行うアワビ漁に誘われた。安定した水揚げのため漁の期間中に数回、沖合の漁場を区切ってタンクを背負って海士さん数名で漁をする。せっかくだからカメラを持って入ろうと思い、久しぶりに機材を引っぱり出した。

作業の邪魔になってもいけないし、水深も深くないというので、ニコノスVにストロボを付けて潜ることに。レンズは広角の15mm、地上で動作を確認していざ水中へ。ところがなぜか水中でシャッターとストロボが同期しない。たまに潜るとこんなもんだ。しょうがないのでマニュアル、自然光で撮影(写真)。

海士さん達は水底で作業するためフィンも付けず重いウェイトを装着して海底を這いずり回るというイメージ。エアが無くなって浮上するのも、ロープにつかまり船上から引っぱり上げてもらう。こちらは中性浮力をとって水深5mくらいをフワフワしながら漁の様子をカメラに収めていく。見ていれば海士さん達の作業は重労働。エアも限りがあるので時間との勝負。まさに男の仕事である。

この機会に刺激され、房総半島南端にあるダイビングスポットへ潜りに行ってみた。太平洋を流れる黒潮と東京湾からの流れがぶつかるこの海域は魚影が濃く、短時間にありとあらゆる生物を観察できる。一本潜ればお腹いっぱいという感じ。しかしこの時もカメラがトラブって撮影できず。カメラがちゃんと動作しないことでダイビングするモチベーションも下がってしまい、それきり。

すると今年も漁へのお誘いが・・・。前回、思うように写真が撮れず、今回こそと思ったもののやはりフィルムでの撮影は大掛かりである。デジカメの水中撮影 事情を探ろうと都内へ出かけた際、某カメラ店を覗くと、今や小さなフツーのデジカメで防水15~18mなんてのが売ってる。ただ表記が○気圧防水というの ではなく、防水○メートルとちょっと怪しげである。店員さんに聞けば機種ごとに「水深○メートルまで大丈夫です」と。しかもその性能を考えれば安価。ん じゃ、試しに買ってみるかと一番ヘビーデューティー(防水18m)?なNikon Coolpix AW110という機種を衝動買い。ちなみに値段は2万6千円くらい。

写真を見れば一目瞭然、一番大きいのが一眼レフ(Nikon F4)を入れるハウジング、そしてニコノスV(左)、でちっちゃいのが今回買ったデジカメ。ハウジングでは水深60mでも問題なく撮影できるけど、これにストロボ2つ付けて潜るとかなり大掛かり。ニコノスはストロボ付けても手頃な大きさで水深30mくらいまでオッケー、-40mでも水没はしないけどシャッターやフィルムの巻き取り動作などが鈍~くなる。

そしてこのデジカメ、なんとも華奢な作り。SDカード出し入れする蓋にOリングひとつ無いぞ。あり得ん!しかし今のデジカメ、写りはいいし操作性もいい。そこでインプレなどググってみたら、ん~やっぱり、-5mで水没とか、中には-20mでも大丈夫とか。総評はダイビングで本格的な撮影には向かないと。ん~そりゃそうだ。でもニコンって水中カメラを作るノウハウをちゃんと持ってるんだから、無骨な作りで構わないからニコノスのデジカメ版くらい作ってくれないかなぁ。

そして結局のところ、今年は海況やこちらのスケジュールが合わず残念ながら漁の撮影はできなかったのである。まあでも目の前の海で-5mくらいなら撮影は可能かも、またの機会にこのカメラ沈めてみようと思っている。その際には是非レポートしたい。

2 件のコメント:

  1. チョウチョウ王2013年8月4日 12:56

    ネクサス、懐かしいですね。
    コンデジは毎年モデルチェンジするので、メーカーもハウジンを出さなくなってしまいましたね。

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    1. なんだか・・・。デジカメになっても一眼レフのハウジングは相変わらず高価だし。まるで既得権益って感じでふんぞり返ってるんですかね。技術的にはヘヴィーデューティーなカメラ、簡単に作れるハズなのに。

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