2013年8月27日火曜日

いろは坂

猛暑の続いていた1週間程前、宇都宮の友人から「日光は涼しくて寒いくらい」とサイクリングの誘いが・・・。ちょっと遠いが乗鞍の練習も兼ねて思い切って出かけてみた。

週末には南房総でも雨が降り、どうやら季節の変わり目かなと思う程ぐっと気温も下がった。宇都宮も朝夕は寒いくらいに冷え込む。月曜日、朝から天気も良く、いざ日光へ向けてスタート。友人宅から東武日光駅まで約2時間、市街地を離れるとひたすら広がるのどかな田園風景の中をのんびり走る。宇都宮は山がせまる街なので、随所に清流が流れていて稲作に向いた土地なのだと気付かされる。

日光駅からじわじわと上り坂、ゆっくり高度を上げて行く。約10km程行くといよいよいろは坂の入り口である。このあたりで十分に涼しい。いろは坂は中禅寺湖へ至る道で、上りと下りは別ルートになっており、上りが第2いろは坂、下りが第1いろは坂と言われる。まずは一方通行二車線の道を上って行く。紅葉の時期にはいろは坂の交通渋滞の様子がニュースなどで流れるが、まだ夏休みということか月曜日なのにそこそこ車の交通量は多い。

初めて走る上り坂なので、様子見のペースで上る。つづれ折りのカーブには番号が付いていて、中禅寺湖手前頂上の明智平まで、20のカーブがある。暫く走ってみると意外と斜度は低く楽に上って行ける。全長約7kmを27分でクリア。コースを良く知れば25分を切れるかな。標高1274mの明智平にはレストハウスやロープウェイ乗り場もあって、大きく開ける展望に下りのつづれ折りの道が見える。

少し休憩してから、トンネルを抜け中禅寺湖へ。湖畔を暫く走ったところで遅めの昼食をとる。じっとしていると汗が冷えて寒いくらいだ。もう少し先まで行きたかったが、帰りの時間を考えてここで帰路へ。帰り道はほとんど下り坂。いろは坂の下りは斜度もキツくヘアピンのカーブもキツい。観光バスがこのヘアピンごとに止まってしまうくらいにスピードを落とすので、後ろに詰まった車であっという間に渋滞である。自転車でそこをスルスルと抜けてバスの前へ出ると、下り坂は貸し切り状態。下りが下手な自分にとっては、道幅いっぱい使って下れたので助かったが・・・。

あとは宇都宮まで下り基調で淡々と走って、友人宅へ戻ってシャワーを浴びて車にて帰路に。走行距離125km、獲得標高1420m、時間がもう少しあれば奥日光を走り回りたいところだが、それはまた次回に。都内の渋滞にもあわず順調に家に戻ると、ここ南房総もすっかり涼しい夜になっていた。

2013年8月22日木曜日

稲刈り

近所では、ここ2~3日前から稲刈りが始まっている。

我が部落、稲作をしている家はもう4~5軒になってしまった。引っ越してきた頃はもう少し多かったが、年々耕作面積も狭くなり、ちょっと寂しい。稲刈りの様子を見ても老夫婦2人か、主人1人でやっている様子。作付けにも限界があろう。それでも、刈った稲は機械乾燥はせず、はさがけして天日干しされる。これで米の味が随分違うという。写真は隣の部落の様子だが、昔ながらのなんとも風情ある景色である。

毎年このお米を少しだけわけていただく。品種はコシヒカリ、粒はちょっと小さめだがとても美味しい。他にもち米も作っているようで、季節ごとの行事では赤飯を炊いたものをわけていただく。房総には「長狭米」というブランドがあるが、これも品種はコシヒカリである。さすがに稲作をやろうとは思わないが、せめて地産地消をと、マーケットでも地元の米を買って食べている。

稲刈りは日本各地で普通に見られる風景かもしれないが、米を作るということ自体が大変な作業の積み重ねで、昔の親子三世代の大家族から核家族化が進んで、稲作を続けることが次第と難しくなってきているのだと、目の前の田んぼの様子を見ながらひしひしと感じさせられる。農業は難しい。

2013年8月20日火曜日

野菜の花

普段、健康の為とか言いながら、野菜々々とマーケットを物色していたんでは、どんな風に野菜が実を付けるのかとか、どんな花が咲くのかとか、分からないもの。

この猛暑の中でも、元気にしっかり花をさかせているウチの野菜たちをちょっと紹介。

オクラの花、今年は立派な茎に数多くの実をつけてくれました。今、オクラ三昧です。

トマトの花、今年は実がつくのが遅く、今になって収穫が続いています

茄子の花、実をたくさんつけた今年の茄子ももうそろそろ終わりの時期、まだなんとか花つけてます。

発芽率??%だった落花生の花、花が終わると子房柄というのが地中へ伸びて実をつけます。

2013年8月18日日曜日

乗鞍まで・・・

今日もチャリンコネタです。

猛暑続きというものの、同じ気温でも湿度や風で随分過ごしやすさもちがうもの。お盆前の千倉は朝夕に霧が出て湿気が多く風も吹かない日が数日続いて、今どき光化学スモッグ注意報まで出た始末。

お盆を過ぎてからは気温はそこそこ高いものの風も気持ちよく吹いて、湿度も下がり青空が高く抜けていい天気。相変わらず雨が無いので畑は日照りで、作物によっては夕方水撒きするものもある。家の周りの田んぼはもう稲穂が頭を垂れ、刈り取りも近いのか既に田んぼからは水が抜かれている。

大山千枚田の稲穂はまだグリーン色
今日は朝から南風が強く、空はスッキリ晴れ渡っている。北に進路をとり今日は房総山間部を走った。和田から小向ダムを抜け、国道410号、嶺岡を抜け長狭の先、君鴨トンネル手前でUターン。長狭街道から大山千枚田を登り二ツ山から愛宕山ピークを超え再び410号〜小向ダムを下って和田から戻る約70kmのコース。

乗鞍まで10日ちょっとしかない。今更ジタバタしても仕方ないのだが、出来るだけ練習をということで、低いながらも房総山間部を走ってみる。相変わらずパワーは今ひとつなのだが、随分と思うペダリングができてきて調子がいい。君鴨トンネル手前の坂が普段より1~2枚重いギアがかかる。千枚田から二ツ山手前の斜度のキツいところもジワッと登れて、もうピーク?という感じ。タイムは伸びないけれど、登っている感覚がいい。身体全体の筋肉を使って登れている感じで、あまり疲れない。時間があればもう少し峠を攻めたいくらい。気温が低ければタイムも縮められるだろうか?

前述した「こーぢ倶楽部」に通ってから、どうペダリングするかをいつも考えながら走るようにしている。平地でも坂でも自分のウィークポイントは徐々にハッキリしてきて、そこを意識してトレーニングを繰り返すことで身体の使い方も分かってくる。しかし思い通りの運動ができるところまで筋肉を付けない限りその先は見えてこない訳で、やはり時間がかかる事だと思う。とりあえず諦めずにトレーニング、目の前の乗鞍はあくまで通過点で、まだ伸びしろはあると信じて頑張ってみる。

2013年8月16日金曜日

サンセット・サイクリング

ブログアップ、サボりました。まあ暑いからとか、ネタが見つからないからとか、言い訳はできません。以前のブログに比べて、新たなブログではソフトが使いやすいということもあって、再開後調子よくアップしていたのだけれど、8月に入ってまるで夏休みモードに入ったごとく頭の中では文章がまとまらず、小さなネタを見つけては記事を書こうと思うものの、つい見送ってしまうという始末。それでもちょくちょくチェックしていただいている方、かたじけない。

猛暑の中、宇野千代さんの名言を見つけて、「ん〜〜っ、素晴らしい」。

   人間とは動く動物である。
   生きるとは動くことである。
   生きている限り毎日、
   体を動かさなければならない。
   心を動かさなければならない。


さてさて、今年のお盆休み、今週いっぱい続く方も多いのでは。ここ千倉町界隈には田舎を離れて都心で仕事をしている家族が一気に帰省してくるので急に人口が増えるのがわかる。それに加えて今年は観光で訪れる人もかなり多いという印象だ。

16日の今日、帰省していた人達は既にUターンした模様、町も落ち着きを取り戻しつつある。それでも週末までのお休みを楽しもうと、普段は静かな海水浴場も多くの人で賑わっている。

毎年お盆に行われる地域のイヴェントも終わり、身体も心も一段落。今日は一日時間があったので、午前中チャリンコで近所のグリーンラインを2往復、アップダウンのあるコースを利用してインターバルトレーニング。というのも9月1日に控える乗鞍ヒルクライムレースに備えて徐々に強度を上げたトレーニングをと意気込むものの、連日の暑さからかまるっきりパワーが上がってこない。今年の乗鞍は記録短縮を諦め完走目標にすべきかってくらい力が出てこないのである。果たしてどうなるやら。

お盆中はいつも走るコースに車が多く、リラックスして走れない。ロードレーサー乗りだったら誰しも経験があると思うが、明らかに嫌がらせと分かる心ない車の運転に冷やっとさせられる事があるが、これだけ交通量が増えると危険と隣り合わせである。コースや時間帯を考えて走らなければならない。

とりあえず、帰省客が減った今日は、夕方観光客が宿に落ち着くおよそ5時過ぎから、リカバリもかねて涼風の吹く海岸線をフラリとサイクリングへ。案の定車の交通量がグッと減って、夕方とはいえそこそこ明るさもある上、気温もスッと下がってくる。なんとも気持ちいい夏休みの風情である。写真はオートキャンプ場のある根本海岸。今週一杯は利用客も多そう。

連日西日本を中心とした猛暑の様子が伝えられるが、南房総ではここ数日朝夕の気温が随分落ち着いて来て、寝苦しい夜のピークも過ぎたかのように思える。立秋も過ぎているので、もう少しすると土用波が立って、気温も落ち着き一気に夏の終わりがやってくるのかもしれない。しかしここにはゲリラ豪雨も無く、日照りが続いていて畑の様子も気になるところ。早場米の収穫も近づいていて稲穂はもう頭を垂れている。ゆっくり季節が移っているようにも思えるのだが。

2013年8月2日金曜日

房州サザエ

8月に入って千倉の海はいよいよエビ網漁解禁。夕方、沖合に網を張って翌朝夜明け時に網を引き上げる。この引き上げた網から伊勢エビを外したあと、網にかかったサザエやイソッピ(カニ)、海藻などを取り除いて、網を掃除するのだが、もう毎年の恒例行事のようにこの手伝いに通っている。

初日の今日、朝5時過ぎに港へ行けば、毎年顔を合わせる同部落の人達がたくさん集まっている。港でこの網掃除をする漁師さんもいれば、家の軒先へ網を運んで作業する人もいる。いずれも近所の人が集まってその手伝いをする。久々に顔を合わせる人達の挨拶が飛び交い、みんな今年も元気でいい。網掃除をしながら世間話をする中、地域の人達の様子もよくわかるのだ。

この作業、2時間ほどで終わるが、網にかかった魚やサザエ等、水揚げしない分を手伝いに来た人達に分け振る舞う。まあこれが楽しみでもあるのだが。今朝もサザエ、小さな伊勢エビ、イソッピ(写真は一部)をいただいて帰った。イソッピはカニとして食することはないが、これで出汁をとって蕎麦つゆなどにすれば絶品となる。

ここへ引っ越してきて驚いたのは、房州のサザエの大きさである。エビ網にサザエがかかること自体最初はビックリしたのだが、時には鈴なりにかかることも。大きいものでは直径15cmくらいもあるだろうか?ひとつ食べたらもうお腹いっぱいという感じ。しかも網から外してそのままいただいてくるサザエの味は濃厚、普通市場で生け簀で売られているものも元気なサザエだが、生け簀のきれいな海水に入れられたサザエは、砂を吐いたうえ味まで淡白になってしまう。これは獲れたてを食べてみない限り分からない味である。

湘南で育った僕にすれば、夏海へ出かけると海の家でサザエのつぼ焼きなどがメニューにあって、炭で焼かれた香ばしい磯の香りが海水浴のイメージとし て焼き付いている。しかし大人になって分かることだが、江ノ島あたりでサザエ漁をしているのを見た事が無い。どうやら湘南あたりに出回るサザエは韓国産の ものがほとんどとか。貝は小ぶりで高価である。しかしそれが普通の大きさだと思っていた。ちなみに江ノ島の裏側の岩場を見渡せる食堂には「江ノ島丼」とい う名物料理があるが、これはサザエの身を小さくほぐして卵でとじた、いわゆる「サザエ丼」の事。

これからお盆前まで海況が良い日はこのエビ網漁が続く。早朝の港の活気はこの時期ならではのものだが、しばらく我が家の食卓はサザエ三昧となり、田舎生活の醍醐味を味わう特別な時期でもある。

2013年8月1日木曜日

水中カメラ 昨今

都内に暮らしている頃は定期的にダイビングを楽しんでいた。それが海の近くに引っ越して7年、近くにダイビングポイントもあれば、海が目の前にあるのに潜りたいと思わなくなってしまった。この7年間で潜ったのは数本のみ、それも沖縄に仕事に行ったついでくらいで・・・。

昨年、地元漁師さんから「漁をみせてあげる」と素潜りではなくタンクを使って行うアワビ漁に誘われた。安定した水揚げのため漁の期間中に数回、沖合の漁場を区切ってタンクを背負って海士さん数名で漁をする。せっかくだからカメラを持って入ろうと思い、久しぶりに機材を引っぱり出した。

作業の邪魔になってもいけないし、水深も深くないというので、ニコノスVにストロボを付けて潜ることに。レンズは広角の15mm、地上で動作を確認していざ水中へ。ところがなぜか水中でシャッターとストロボが同期しない。たまに潜るとこんなもんだ。しょうがないのでマニュアル、自然光で撮影(写真)。

海士さん達は水底で作業するためフィンも付けず重いウェイトを装着して海底を這いずり回るというイメージ。エアが無くなって浮上するのも、ロープにつかまり船上から引っぱり上げてもらう。こちらは中性浮力をとって水深5mくらいをフワフワしながら漁の様子をカメラに収めていく。見ていれば海士さん達の作業は重労働。エアも限りがあるので時間との勝負。まさに男の仕事である。

この機会に刺激され、房総半島南端にあるダイビングスポットへ潜りに行ってみた。太平洋を流れる黒潮と東京湾からの流れがぶつかるこの海域は魚影が濃く、短時間にありとあらゆる生物を観察できる。一本潜ればお腹いっぱいという感じ。しかしこの時もカメラがトラブって撮影できず。カメラがちゃんと動作しないことでダイビングするモチベーションも下がってしまい、それきり。

すると今年も漁へのお誘いが・・・。前回、思うように写真が撮れず、今回こそと思ったもののやはりフィルムでの撮影は大掛かりである。デジカメの水中撮影 事情を探ろうと都内へ出かけた際、某カメラ店を覗くと、今や小さなフツーのデジカメで防水15~18mなんてのが売ってる。ただ表記が○気圧防水というの ではなく、防水○メートルとちょっと怪しげである。店員さんに聞けば機種ごとに「水深○メートルまで大丈夫です」と。しかもその性能を考えれば安価。ん じゃ、試しに買ってみるかと一番ヘビーデューティー(防水18m)?なNikon Coolpix AW110という機種を衝動買い。ちなみに値段は2万6千円くらい。

写真を見れば一目瞭然、一番大きいのが一眼レフ(Nikon F4)を入れるハウジング、そしてニコノスV(左)、でちっちゃいのが今回買ったデジカメ。ハウジングでは水深60mでも問題なく撮影できるけど、これにストロボ2つ付けて潜るとかなり大掛かり。ニコノスはストロボ付けても手頃な大きさで水深30mくらいまでオッケー、-40mでも水没はしないけどシャッターやフィルムの巻き取り動作などが鈍~くなる。

そしてこのデジカメ、なんとも華奢な作り。SDカード出し入れする蓋にOリングひとつ無いぞ。あり得ん!しかし今のデジカメ、写りはいいし操作性もいい。そこでインプレなどググってみたら、ん~やっぱり、-5mで水没とか、中には-20mでも大丈夫とか。総評はダイビングで本格的な撮影には向かないと。ん~そりゃそうだ。でもニコンって水中カメラを作るノウハウをちゃんと持ってるんだから、無骨な作りで構わないからニコノスのデジカメ版くらい作ってくれないかなぁ。

そして結局のところ、今年は海況やこちらのスケジュールが合わず残念ながら漁の撮影はできなかったのである。まあでも目の前の海で-5mくらいなら撮影は可能かも、またの機会にこのカメラ沈めてみようと思っている。その際には是非レポートしたい。