2020年12月30日水曜日

葉加瀬太郎コンサートツアー2020 "FRONTIERS" 千秋楽!

ツアー最終公演となった昨夜の東京国際フォーラム。控えのロビーに葉加瀬に感謝の意を寄せ書きした横断幕が掲げられた。

このコロナ禍中、ツアーがスタートした日から全てのスケジュールをこなして、全員が健康でこの日を迎えられた事は葉加瀬とメンバー、スタッフのチームワークの賜物ではないかと…。

自分にとって久しぶりの長いツアー、メンバーも初顔合わせとあって最初は不安もあったけど、それも束の間。ライブ後の打ち上げが無い分体力にも余裕があり、かつステージでの音の会話が弾んで、毎回新鮮で楽しい演奏を重ねてきた。あっという間の4ヶ月、昨日の公演はその集大成となった!来年は状況が少しは落ち着いて、また明るい展開があるといいな。

皆様、良いお年をお迎えください!!
 

2020年12月1日火曜日

イヤホンモニター

今日はイヤホンモニターのお話し。少し専門的、しかも長文なので興味のある方だけどうぞ! 今参加している葉加瀬太郎ツアーの現場は、クリック、シーケンスと共にバンド演奏する環境で、自分はこの数年クリックさえ無いアコースティックなサウンドのライヴが多く、久しぶりにモニターシステムをどうするか?と試行錯誤。 パーカションというパートは倍音を多く含み、音量も違ったあらゆる打楽器を演奏するので、できればイヤホンなどで耳を塞がず、生の楽器同士でサウンドを作っていきたいのだが、現在ではあらゆるホールで毎回同じクオリティのショーを実現する為にも、コンピュータと同期した演奏をするのは常識的でもある。 そして現在、耳の形に合わせて整形されたイヤホンをして、完全に密閉された中でモニター音を構築して演奏するミュージシャンはかなり多い。ただ前述した通り、僕の扱う楽器の性格上、マイクを通してアンプリファイドされた音をイヤホンの中だけで聴きながら演奏するのはかなりキツい。(人にもよるとは思うが…) そこで自分は密閉式ではないオープンエアタイプのイヤホンを使って、バンド演奏とシーケンスのミックス、そしてクリックをある程度イヤホン内で調整して、自分の楽器の音はなるべく生に近い状態で演奏するというスタイル。しかも足元にもモニタースピーカを置いてドラムやベースのボリューム感を加えるというやり方で。 写真は1番左が数年前まで使っていたBose製のイヤホン(型番分からず)。耳の中の音もパワー感があって、しかも周りの音も良く聴こえて開放的で使い易い。ところが経年劣化でケーブルがボロボロ、いつ断線してもおかしくない。しかもこのモデルは既に絶版、現行品は無い。ちなみにこれを4つ持っているが全てボロボロ、つまり長年の愛用品でした。で、今回のツアーのリハーサル時点で他のイヤホンを探すことに。 で、左から2番目のイヤホンが Bang & Olufsen “A8”。スタッフからこれを教えてもらって探してみる。ところがこれも絶版。しかし秋葉原の「eイヤホン」で中古を見っけ!デッドストックが3万円以上で売られているところをなんと¥2,500でゲット。ツアー前半はこれを使ってみた。音は繊細でバランスもいい。音量はかせぎにくいが外の音もしっかり聴こえて悪くない。ところがご覧の通り耳に掛けるフレームが無骨(デザインや機能はいいけど)で眼鏡のフレームと干渉してしまう。でもさすがB&o、鑑賞用として使っても音はいい。 そして左から3番目が、Creative “Aurvana Air”。耳掛けフレームが細くて装着感も良く、メガネへの干渉も無くてスッキリ。音の傾向は前述のB&oに良く似ていてほぼ同じ使い方ができた。これも鑑賞用として使っても疲れにくいバランスのいい音である。ツアー中盤はこれでいってみる。おっと、これは現行品もあるけれど、またもeイヤホンで中古を¥5,000弱で。 そして1番右が、Westone “AM10“。僕がネット見て「これ気になるなぁ」と言っていたら、メンバーの1人が仕入れて来て、いざ使ってみると本人かなり興奮状態。早速試させてもらうと自分の楽器、外の音も聴こえて中々良い印象だったので、即自分も購入。現行品でサウンドハウスで2万円強! このイヤホン、カナル式という基本密閉型なんだけど"with Passive Anbience"が謳い文句。しかも面白いのは、この製品には何種類もイヤーピースが付属していて、これを色々試すと耳の中と外の音のバランス、音色がかなり違って聴こえる事。中の2~3種類を試して候補を絞ってライヴで使ってみると、全体にハイ上がりの音質だけど、情報量が以前使ったイヤホンより圧倒的に多く、バンドメンバー1人1人の音がクッキリと聴こえる。コロガシとのバランスを取りながら追い込むのに少し時間を要したけど、まさにモニターという感じ。ライヴの現場では威力があるけど、観賞用に使うにはローが少なく、ザックリした音で疲れやすいかな。とにかくツアー終盤はこれでいってみる! こういう機材は、どこで納得するかがなかなか難しいけど、モニターは演奏する感覚、気分に大きく影響するので、ちょっとイヤホン沼にハマったかも…。みんなイヤモニ、どうしてるんだろう?特にパーカッショニストの皆さん、これがいい、あれもいい、こんなのもあるよ、とかご意見などありましたら是非お聞かせ願います。