いい歳して、戦闘機のようなチャリンコをゲット。このフレームとの運命的出会いを文章にするととてつもなく長くなるので割愛。スペシャライズド S-works Tarmac SL3、3年型落ちの売れ残り新品。価格も破格。しかもコンセプトストアで。9月あたまに契約、パーツ揃えて組み上げてもらったら、なんとこの農繁期に納車(汗)!
80年代からロードバイクを楽しむ人間としては、近年のバイクの進化について行けず、「やっぱりロードはヨーロピアン、クロモリ(鉄)でしょ」と、その造形美と乗り心地の優雅さにこだわりがちになる。しかしマウンテンバイクの流行から発展したアメリカンロードバイクは、その開発に莫大な予算をあて、最新の性能を備えたバイクを作り、今や多くの世界のトッププロチームに供給している。このバイクもそんなアメリカンロードバイクを代表する一台である。
まさか自分がこの歳になって、これほどガチなレース仕様のバイクに乗るとは思いもよらなかったのだが、冒頭にも書いたとおり、楽器同様、自転車も出会いなのか。現行モデルはSL4だが、3年型落ちのSL3とはいえツール・ド・フランスでも大暴れしたトップモデル。果たして自分には不釣り合いか?
納車される前にこのバイクのインプレを書いたWebやブログを見ると、硬い、脚に来る、反応がいい、加速がいいという意見が多かったが、加えて、僕にはスピードスケートの刃に乗っているような印象で、クランクを回すとそのトルクが一切逃げずに後輪に伝わって直線的なスピードにつながるようなイメージ。
脚力だけでなく体幹筋も使って身体全体でペダルを回せば、出せる出力全てをスピードに変えてくれる。疲れてフォームが崩れそうになると、姿勢を修正しながら効率よく力をペダルに伝えるポイントを教えてくれるようにも感じる。確かに高硬性だが、乗り心地までガチガチかというと、カーボンバイクらしいマイルドさもあって小気味いい乗り心地である。スピードがのりやすいので、楽しくなってついオーバーペースに。
天気がいい日は農作業が忙しいが、時間を作って軽くシェイクダウン、といつも走る平坦基調の海岸線を一定ペースを心がけて走ると、こんなログ。
距離 57.26km タイム 1:47:30 平均スピード 32.0km/h
平均心拍 142bpm 最高心拍 158bpm
平均出力 193W 最大パワー 449W
自分にすれば、何気に早い。平均心拍に対して平均出力はかなり高い感じ。経験値だとクロモリバイクでこの平均出力を出すとなると、多分平均心拍は150bpmを超えるだろうか。走りながら明らかに出力に対して心肺は楽だと感じられる。しかし低めの心拍の割に、乗ったあと背筋から腰回りの筋肉がグッタリと疲れた。という事は自ずと体幹筋が鍛えられるということか。
とにかく世界のトッププロがレースで戦うためのフレーム。戦闘機に遊覧飛行など許されないのと同様、このバイクに乗ると「気ままにサイクリング」とはいかない。一旦乗ったら、気合いが入ってトレーニングモードになる。この歳からの自分の可能性を広げ、早く走るというモチベーションを上げるにはもってこいのバイクだが・・・。身体が悲鳴をあげるまで走ってみるか。
いい自転車ですね。
返信削除15日のグラスフィッシュのライブ楽しみにしております。
うわぁぁ。のんびり走ることを許してくれなさそうな本気のチャリですな!
返信削除スピードスケートの刃ですか。ううむ、凄みが伝わって来ます。
ホイール等回転部のクオリティもあるだろうけど、チャリはやっぱりフレームだと思っています。
それにしても50半ばにして、32km/h平均のスピードを2時間キープって、すげえ!
金に物言わせて高いチャリにのってる中年ライダーが多い中、
みっちゃんはいつもストイック野郎って感じで最高です。しびれるぜぇぇ!
ぜひまたインプレ聞かせてください。ではでは。
皆様、コメントありがとうございます。
返信削除このホイールをクロモリに履かせても、シャキシャキした走りにはならんのです。やはりフレームの違いは大きいですね。とにかくこのフレームは未体験の域へ連れて行ってくれる感じです。アベ32km/hとなると、35km~40km/hのスピード域で走る時間がかなりあって、メーター見てビックリ。で、40kmからモガケばまだ伸びる感じは、フレームだけでなくホイールも効いてるのかなぁ?と。
まだ山岳地帯へ行ってないのですが、この平坦コースにもいくつか短い登りがあって、今までと全く違うスピードで登れてしまいます。ギヤ2枚違う感じ。また峠へ行ったらインプレ、アップしますね。
しばらく平地でパワーを出すフォームのベストポイントを探しながら走ってみようかと、これ基本。
でも、調子のって走れば、疲労もそれなりにきます。メリハリあっていいですけど・・・。
私のロード車は、骨董品に近い10年以上前のコルナゴC40ですが、それでも初めて乗った時に、登りで後ろからドンと押されるような加速感に感動したことを覚えています。そのころの自転車とは、フレームやフォークの構造設計はまったく別次元のものですね。プロの脚力に負けない自転車のインプレ、楽しみにしております。ところで、愛宕山の自衛隊への登りは、まだ舗装工事が続いているようです。
返信削除コメントありがとうございます。僕も最後にカーボン買うならラグ構造のコルナゴ(C59)だと思っていました。それが思いがけない巡り会いから、新時代(と言っても3年落ち)のバイクを体験したわけですが、身体作りも大変ですが、なにより乗っていて楽しいのがいいです。
削除愛宕山の工事、長いですね。このところ週末、仕事、天候とタイミングが合いませんが、またご一緒しましょう!
ドヒャ〜!
返信削除何故?今?
すごいですね。
もう、次はランドナーとまでいかなくてもゆったり系かななんて思ってましたが、、、
でも敢えてこのチョイスありかも?
ボクとはアプローチの仕方さえ違うけど。
今年OHKAさんと八ヶ岳行けたけど年齢との戦いだもんね。
諦めかけてた所に行けた喜びは自信になりますしね。
ホントいつまでできるかわかりませんがまだまだ頑張りましょう‼︎
コメントありがとう。そう、そろそろ柔らかめのバイクでゆっくり長距離、なんて思っていたのですよ。コルナゴもチタン出してくるし・・・とか。でも欲しいバイクはいかんせんベラボーに高価。
削除そこにこのバイク、ホントにタイムリーでした。買うのにちょっと勇気要りましたけど。でもプロ仕様とはいえ、新たな"乗る楽しみ"を与えてくれる感じで、いい出会いでしたね。
とにかくしっかり身体作って、長く長く乗りましょうね。