2014年2月6日木曜日

寒の戻り

1月末あたりから時折春めいた暖かい日があったりして、もう三寒四温の巡りがやって来たのかと思いきや、立春が過ぎここへ来て寒の戻りで厳しい寒さが日本中を覆っている。

こう寒いと、「何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ、やがて大きな花が咲く」とQちゃんこと高橋尚子の座右の銘を思い出す。概ね暖かい時期がシーズンのアスリートにとって、この時期基礎トレーニングに励む期間に心に響く言葉である。

実際、土に触れて生活をしていると、この時期に生える雑草は夏のそれとは違って、土の上に伸びる葉は小さいものの、根は細かく広く深く広がっていて、畑の草取りもなかなか厄介なのである。しかし草取りしながらついこの座右の銘が浮かんで来ては、「あんたもこの雑草のごとく根を伸ばせ!」と自分を叱咤してみたり。草取り自体が作物の収穫を促すだけに、寒い日にも雑草を取り除くというこの地道な行為は作物の根を広げるためには必要な作業であり、ここから競争は始まっているのだと感じてみたり。

さてさて、秋口に仕込んだ冬野菜、今が旬なものも多く、畑はそれなりに賑わっている。我が家ではネギ、大根、菜花、キャベツ、芽キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、ニンジンが収穫時期を迎えている。春が近づけばソラマメ、タマネギと続く。上の写真は今朝の収穫。

特に去年、今年と大根の出来が素晴らしい。我が家で出来る大根はとにかく水分が多くて甘みが強い。売っている大根とはまるで別物。辛味がほとんどないので、かつら剥きして千切りに、これに鰹節と海苔をのせ、ごま風味のドレッシングをかけた大根サラダはいくらでも食べられる。おでんや煮物にすると味がしみ込みやすく、みそ汁に入れてもまろやかな風味になる。

今年は全体的に小ぶりだったが、数もそこそこ育ってくれた。全ては食べきれそうにないので、薹(とう)が立つ前に収穫、干し大根にしてたくあんを漬けてみようかと。少しだが物置の軒下に吊るしてみた。う〜ん、すっかり田舎の風情丸出し。百姓仕事もついにここまで来たかという感慨さえ湧いてくるぜぃ(笑)。
それにしても日本古来から続く質素ながらも豊かな食文化、古人の知恵につくづく関心させられることばかり。

冬の間に強風にやられてしまった野菜も少なくないが、そこは出来るものだけいただくという構えで、プロではないし深刻には受け取らない。あくまで有機無農薬でやっているので、ムシにやられてしまうもの多い。しかし土を作って、種を蒔き、苗を植え、草取りをして、地道にやれば必ず収穫はやってくる。畑仕事は素人、まだまだ経験が浅いので思い通りにはいかないが、はやりこれもセンスが大事だとわかってくる。

また、1年通じて野菜を作ってみると、今なにが旬なのかが良くわかる。都会に住んでいる時は、マーケットに一年中おなじ野菜が並んでいて、どう作られているのかなんて関心さえ持たなかったものだ。今では「あ~、これハウス栽培ね」とかすぐにわかるようになった。たしかに1年を通してあらゆる野菜が手に入るのはありがたいが、旬を知ることで、美味しい時期はもちろん、大地の恵みを感じることができるというものである。

4 件のコメント:

  1. さいとーまさき2014年2月6日 17:54

    大根、美味そうですね~。最近、大根おろしに納豆…っちゅーのをよく食ってるな。

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  2. 大根、美味しそ~っ!辛みのない大根、大根おろしをたっぷり作り、あの汁を(表現汚いかなぁ)ぐびぐび飲んで、ぷは~っとやるのが好きです。Qちゃんの座右の銘も浸みてきます。

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  3. コメントありがとうございます。そう、水分が多いので大根おろし作っても汁の方が多くなってしまって、それを大根ジュースのようにゴクゴク。これが甘くて美味しい!身体がきれいになるような気がするから不思議。納豆もうちの畑で作った大豆を茹でて、市販の納豆を少し交ぜると自家製納豆が簡単に作れます。大豆の種類が違うのか、独特の風味で美味しく出来上がる。作物に愛着が湧いて美味しく感じるのか?

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  4. デーコン美味そう!
    行ったら食べさせてくれます?

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